株式会社セルファイバ
ファイバー径の測定を手作業で行っており、効率が悪く、ヒューマンエラーのリスクがある。
トライアル解析時の解析提案が豊富で、本導入後の道筋の説明も丁寧で信頼できた。
・ファイバーの評価に画像解析を適応することで評価が迅速化され、作業時間は約50%半減すると試算。 ・リアルタイムでの解析や、作業の標準化による更なる効率化を期待。
セルファイバ社では、「細胞ファイバ技術」を開発しています。この技術は、直径数百μmのアルギン酸ゲルチューブ内に細胞を封入することで、細胞の品質を維持したまま大量培養を可能にする技術です。 弊社では、この細胞製造技術を通して、細胞治療がより多くの患者様に提供できる未来を目指しています。
ファイバは独自に開発したマイクロ流体デバイスを用いて作製しており、これを用いて作製したファイバが細胞培養に適しているか、ファイバの形状や大きさ等の品質を評価することでマイクロ流体デバイスの評価も同時に行っています。 この評価は、ファイバ作製から評価・記録まで全て手作業で実施しており、1つのデバイスにつき何本もファイバを作製しては何十枚も画像を撮影し、1枚ずつファイバ径を測定しています。そのため、作業効率が悪く、評価が作業者依存になるリスクがあることに課題を感じていました。
はじめはファイバがどこまで解析できるのか想像できていなかったのですが、トライアル解析(本格的な取り組み前の初期検証)の結果を見て「想像以上に解析できそうだな」と感じました。トライアル解析を実施したことで、画像認識や径の計測のされ方を具体的に知ることができました。 なにより、解析結果のフィードバックに対して、現状の精度をさらに改善するための提案が丁寧で、解決までの流れがスムーズでした。ただ「できる・できない」だけでなく、どのようにすれば目標に近づけるかを真剣に考えてくれる姿勢にも、「何とかしてもらおう!」という気持ちになりました。
ファイバの画像を撮影後、画像をソフトウェアにアップロードするだけで自動的に径測定の結果が出るようになれば、トータルの作業時間は半分程度に短縮される見込みです。 また、手動での径測定やデータ入力が不要になることで、作業者の負担が軽減され、実験などに割く時間も増えます。さらに、作業が標準化され人の感覚に頼らない評価にもつながり、業務改善と製品品質向上に繋がると考えています。 今後も検証を進めていき、観察と同時に径測定がリアルタイムでできるような実製造現場での品質管理に役立つ評価手法になることを目指していきたいです。